ドル円の値動きやスプレッドは、「10pips」「0.2pips」のようにpipsで表されることが多いです。円の金額に直すには、単位の意味と取引数量の両方が要ります。この記事では、pipsとは何かと、ドル円の1pipsがいくらになるかを、例の数字で計算します。
結論:ドル円の1pipsは、多くの場合0.01円
ドル円の1pipsは、多くの国内FX会社で0.01円(1銭)です。この定義では、1万通貨を取引して1pips動くと、損益は100円になります。ただし、1pipsを0.001円とする会社もあるため、計算の前に、取引する会社の定義を確認してください。
pipsとは
pips(ピップス)は、為替レートの値幅を表す共通の単位です。pipは「percentage in point」の頭文字で、pipsはその複数形です。画面や記事では、1つでもpipsと書かれていることが多いです。
通貨ごとに「円」「ドル」と単位が違うと、どのくらい動いたのかを比べにくくなります。pipsは、その違いをそろえるための呼び方です。売値と買値の差であるスプレッドも、pipsで表されることが多いです。
OANDAの用語解説では、日本円が絡む通貨ペアは一般的に小数点第2位(0.01円=1銭)を1pipとし、円が絡まない通貨ペアは小数点第4位を1pipとする、と説明されています(2026年10月18日確認)。松井証券の解説でも、米ドル/円などの対円通貨ペアは0.01円=1pipsとするのが一般的だとされています(2025年6月6日更新、2026年10月18日確認)。
- OANDA「pips(ピップス)とは」
- 松井証券「FXのpips(ピップス)とは?」(2025年6月6日更新)
ドル円で1pipsの損益を出す
損益の円額は、値幅だけでは決まりません。取引数量を掛けます。1pipsを0.01円とする場合、1pipsあたりの損益は「0.01円 × 取引数量」です。
次の表の数字は例です。説明用であり、実際のレートや取引結果ではありません。
| 取引数量 | 1pipsの損益 | 20pipsの損益 |
|---|---|---|
| 1,000通貨 | 10円 | 200円 |
| 1万通貨 | 100円 | 2,000円 |
| 10万通貨 | 1,000円 | 20,000円 |
検算すると、0.01円 × 10,000通貨 = 100円です。20pipsなら 20 × 100円 = 2,000円です。1,000通貨では 0.01円 × 1,000 = 10円、10万通貨では 0.01円 × 100,000 = 1,000円になります。
同じ20pipsでも、1,000通貨と10万通貨では損益が100倍違います。pipsの数だけを見て「小さい動き」と判断すると、数量によっては大きな金額になります。
計算例:レートの差をpipsと円にする
例:ドル円が150.000円から150.200円へ動いたとします。例の数字は説明用で、実際のレートや取引結果ではありません。
- 価格の差を出す。150.200円 − 150.000円 = 0.200円
- pipsにする。0.200円 ÷ 0.01円 = 20pips
- 1万通貨の損益を出す。20pips × 100円 = 2,000円
売りで持っていて、同じ幅だけ逆に動いた場合は、同じ計算で2,000円の損失になります。数量を1,000通貨にすると、20pips × 10円 = 200円です。
もう一つの例として、スプレッドが0.2pipsで、1万通貨を取引する場合を計算します。0.2 × 100円 = 20円です。これは説明用の幅です。実際のスプレッドは会社や時間帯で変わり、指標の前後や取引が薄い時間に広がることがあります。最新の幅は、取引するFX会社の公式サイトで確認してください。
小数第3位(ポイント)との違い
いまのドル円は、150.153のように小数第3位まで出ることが多いです。1pips=0.01円の定義では、小数第2位が1pipsの桁で、小数第3位は0.1pipsです。
例:150.150円から150.153円へ動いた差は0.003円です。0.003 ÷ 0.01 = 0.3pipsになります。1pips分(0.01円)には届いていません。
OANDAの解説では、この細かい単位をpoint(ポイント)と呼び、円が絡む通貨ペアでは小数第3位が1ポイントになることが多い、とされています(2026年10月18日確認)。この数え方では、1pips=10ポイントです。呼び方は会社や取引ツールで違うことがあるので、画面に出ている単位を、自分の計算の単位と取り違えないようにしてください。
リスクと注意点
1pipsの定義は、会社によって違います。OANDAは、1pipsを0.001円(0.1銭)とする会社もある、と注意を書いています(2026年10月18日確認)。0.01円と0.001円では定義が10倍ずれます。同じ価格の動きでも、pipsの数と円の見積もりが10倍違って見えることがあります。口座を使う前に、その会社の取引要綱や用語集で、ドル円の1pipsが何円かを確認してください。
pipsが同じでも、損失額は数量で決まります。狭いpipsだから損失が小さい、ということにはなりません。損切りの幅をpipsだけで決めると、数量を増やしたときに、許容したい金額を超えることがあります。
約定価格は、見ていた価格とずれることがあります。相場が急に動くと、スプレッドの拡大やスリッページで、あらかじめ計算したpipsより不利な価格になることがあります。
ドル円以外では、1pipsの大きさが違います。ユーロ/米ドルなど、円を含まない通貨ペアでは、1pips=0.0001とする会社が多いです(OANDA、松井証券。2026年10月18日確認)。この記事の円の計算は、ドル円で、かつ1pips=0.01円の場合だけに使ってください。
pipsの計算ができるようになっても、損失そのものが小さくなるわけではありません。金融庁は、外国為替証拠金取引について、差し入れた証拠金以上の損失が生じるおそれがある、と説明しています(令和2年2月21日更新、2026年10月18日確認)。流動性が低下すると、スプレッドが広がって、意図した価格で取引できなくなることもある、としています。
よくある質問
ドル円の1pipsはいくらですか?
多くの国内FX会社では0.01円です。1万通貨なら、1pipsの損益は100円です。0.001円を1pipsとする会社もあるので、取引前にその会社の定義を確認してください。
1円は何pipsですか?
1pips=0.01円なら、1円は100pipsです。0.1円(10銭)は10pips、0.01円は1pipsです。OANDA証券の円が絡む通貨ペアでも、1円=100pipsと説明されています(2026年10月18日確認)。
pipとpipsはどう違いますか?
pipが単数、pipsが複数形です。実際の画面や記事では、1つでもpipsと書かれていることが多いです。指している単位は同じです。
小数第3位も1pipsですか?
多くの会社では、小数第3位は0.1pips(1ポイント)です。例として150.153円の「3」は、1pips=0.01円の定義では0.3pipsに当たります。
pipsを覚えれば損失を抑えられますか?
単位が分かるだけでは、損失は小さくなりません。何pips動いたかに取引数量を掛けて円の金額を出し、その金額を受け入れられるかを確認してください。
まとめ
- pipsは、為替の値幅を表す共通の単位です。
- ドル円では、多くの会社で1pips=0.01円です。1万通貨なら1pipsで100円です。
- 例:0.200円の値幅は20pipsで、1万通貨なら2,000円です。
- 小数第3位は0.1pipsであることが多いです。1pipsの定義は会社で違います。
- 同じpipsでも、数量が変わると損益の円額は大きく変わります。
関連記事
※本記事はFXに関する一般的な情報提供を目的としたもので、特定の金融商品の売買を勧めるものではありません。FXはレバレッジ取引のため、預けた証拠金を上回る損失が生じる可能性があります。投資判断はご自身の責任で行ってください。運営者情報・免責事項は運営者情報ページをご覧ください。